株式会社薬王堂

取締役兼執行役員 DX戦略部長 西郷泰広 氏

エリア

東北

業態

ドラッグストア

コロナ禍で変化する買い物ニーズへ対応。全店舗のEC導入で新たな顧客体験を実現!

キービジュアル画像
課題
・コロナ禍を経て店舗での買い物体験も大きく変化
・生活様式の変化に伴ってEC需要が急増。EC化検討にあたってはノウハウがなく不安が大きかった
・ドラッグストア業界全体としてもEC化の普及はあまり進んでおらず先行事例が乏しい

導入のきっかけ
・顧客の買い物体験の変化やニーズに応えたい。アプリやオンラインで新たな顧客接点を図りたい
・EC化を検討する中で解決したい課題に対して、十分なノウハウや知識を持っており、最も適したシステムの提供に期待
・意思決定の質の高さと共に伴走したいと思わせる豊富な人材の人間力も決め手に

効果
・「Stailer」で一つ一つの顧客体験がよりよいものに。新しいファン層の獲得に成功
・ドラッグストア業界でも例を見ない新しい価値創造に成功、社員のモチベーションアップに
・コロナ禍での顧客ニーズを捉えた上で、様々な価値を提供できるように

「少子高齢化」と「人口減少」の課題に向き合い、
お客様に喜ばれる店舗を通じて地域社会へ貢献したい。

―事業の特徴と業務について教えてください。

西郷様:弊社は岩手県を中心に東北6県でバラエティ型コンビニエンス・ドラッグストアを展開する会社です。総店舗数は364店舗(2022年7月現在)、地域住民の方へ医薬品や化粧品、食料品、日用品など「安心・信頼して」お買い物いただける店舗づくりを目指し快適な生活の維持を提供しています。

弊社が店舗展開している東北地方は特に「少子高齢化」「人口減少」という大きな課題に直面しています。この東北の地で店舗が永続的に存続するため、“東北の人たちの味方でありたい”という想いを胸に地域住民の方の美と健康、豊かな暮らしに貢献すべく日々挑戦と成長を遂げています。

私自身は人事部、総務部、財務部、DX部の4部署を統括して見ており、多岐に渡る業務を担っております。前職がIT系企業でプログラマーをしていた経験もあり、DXについては課題解決に繋がる一手段として個人的にも特に力を入れている部分ではあります。


コロナ禍でお客様の買い物体験に変化が。
新たな顧客接点を図るべく、EC化を検討。

―これまでの課題についてお伺いさせてください

西郷様:コロナ禍を経て、“直接お店で購入する”というお客様のお買い物体験も大きく変化したと思います。コロナ禍が長期化するにつれ売上的にもこれまでとは何か違った施策が必要だろうと現場も経営陣も考えるようになり、アプリやオンラインで新たな顧客接点を図れないだろうか、と。ニュース等で店頭受け取りサービスを目にするようになり、自分たちにも何かできるのでは、と考えるようになったこともDX化検討のきっかけです。

しかしながら全く未知の領域で、いざ興味を持って進めようにもノウハウがないため会社としても分からないことばかり。当初は不安要素の方が強かったです。実際、ドラッグストア業界全体としても、EC需要の高まりはありつつも、お客様がよく利用しているネットスーパー等のアプリ等と比較すると普及率も浸透感もまだまだなのかなと感じていました。

ただ、現状のままで決してよいはずはない。コロナ禍が続く今、お客様へより豊かな暮らしを提供するためには絶対に必要なことだろうとECの検討を本格化させました。そして、推進するにあたり、これまで会社として在庫の徹底管理を行ってきたことが、結果としてEC導入を進める上でのストロングポイントに繋がりました。


課題解決に繋がる十分なノウハウと知識、システム。
全店舗EC化導入で新しい顧客体験が実現!

―10Xの「Stailer」との出会いと活用方法について教えてください

西郷様:実は、元々おつきあいのあった開発ベンダーへ依頼してEC化を検討、キックオフや勉強会も済んだ状況ではあったのですが、ECに関する情報収集は並行して続けていました。その中で偶然出会ったのが、株式会社10Xが提供するECプラットフォーム「Stailer」です。面白そうだなと興味を持ち、軽い気持ちでお会いして。ところがお話を伺ううちに「ここにしよう、ここにお願いしたい」と気持ちが一気に動き、初回打ち合わせ時にもうすでに心が決まりました。

CEO矢本さん、CFO山田さんを筆頭に優秀な人材が多くいらっしゃるので一緒に仕事をすることが自社にとっても新しい価値創造に繋がるのではないかとワクワクしたんです。また、解決したい課題に対して十分なノウハウや知識を持っており、意思決定の質の高さにも魅力を感じました。既存の開発ベンダーのよさももちろんありましたが、10Xと一緒に取り組むことでこれまでにない結果が生みだせるのではないか、という期待感が最大の決め手となりました。

開発期間に半年程度要し、2021年3月から「薬王堂Pick and」という名前でサービスをリリース。最初は4店舗からのスモールスタートでした。テスト期間にオペレーション上の課題はなく比較的スムーズに。ただし360もある全店舗へ展開するにあたり、むしろ重視していたのは店舗スタッフへの教育です。実際にアプリの使い方をレクチャーしながら2ヶ月時間をかけてじっくりと取り組みました。

全店舗への導入時期としては少し早すぎたかもしれませんが、DX化はいつか必ず成し遂げなければいけない不可逆的な取り組みです。あるべき理想の未来像を経営陣が覚悟を持って示すことで、スタッフも一丸となって進めることができました。そして何より大きかったのは「Stailer」の力です。

ノウハウも知識も何もないところからのスタートで、今振り返ると自分達だけではこのクオリティまでは到底、辿りつけなかった。10Xの方々と、プロダクトを一緒に作っていく過程をリリースまで一緒に伴走できたこと、その後の改善点のフォローに至るまで支援いただけたこと…。弊社にとっても非常に新しい体験で意義のあるエキサイティングな時間でした。

現在ではエンドユーザー向けのモバイルアプリや店舗向けのピックパック、在庫管理システム、配送業者向のオペレーティング・システム、分析ツールといったシステムをフル活用しています。


EC化がもたらした、新しい価値創造。
「Stailer」で一つ一つの顧客体験をよりよいものに!

―「Stailer」導入後の効果についてお聞かせください

西郷様:現在、全店舗へ導入してから1年半ほどになります。オペレーション上の業務は増えましたが、東北地域の皆さんへ、このサービスを提供する“意義”というものは働くスタッフ全員に納得してもらえたかなと実感しています。一人一人が仕事をする上でのモチベーションアップにも確実に繋がっていますね。新しい試みにチャレンジする企業風土の醸成しかり、目に見える顧客体験の変化をリアルで体感できるのがとても良い刺激になっていると思います。ドラッグストア業界で店舗の在庫を使って、全店舗にECを実現できていることはまだまだ少ないので。

対顧客の効果としてはまだ十分に蓄積できていませんが、共働き子育て世帯の買い物負担軽減に対して確実に貢献していると実感します。「平日の仕事帰りに短時間で買い物を済ませられる」など、喜びの声を聞くと嬉しいですね。

「Stailer」プラットフォームを使って提供している「薬王堂Pick and」の利用者層は幅広く、赤ちゃんのいる子育て世代から70~80代のお年寄りまでという、実店舗でのビジネスモデルとあまり乖離しない多くの方々にご利用いただいています。東北という土地がら、薬王堂一択という地域もあります。そういった地域では特に年代問わず、モバイルアプリについても抵抗感なく、ご利用いただきやすいのかなと感じています。

何といっても、サービスを実際に利用するお客様から感謝の言葉をいただくときが一番嬉しいですね。車椅子のお客様からの「車からの乗り降りせずに商品を受け取れるのが便利です」といったお声や、「薬王堂Pick and」をきっかけに薬王堂の利用を始めたというお客様の反響も。ドラッグストアはスーパーよりも生活に密着した、身近な業態のビジネスです。顧客のニーズを捉え、様々な価値を提供できる部分にもっとフォーカスしていきたい。まずは初回体験向上、継続率向上を目指しつつ、今後はさらに自宅までの配送サービスも多店舗展開をすすめるなど、10Xとともに一つ一つの顧客体験をよりよいものにしていけたらと考えています。

また、ドラッグストア業界はじめ、小売り領域はまだまだデジタル人材不足です。「Stailer」の導入や、DX化への大胆なチャレンジをきっかけに、新しい価値創造を目指す企業や人材がさらにこの業界に来ていただけるといいなと期待しています。


10Xメンバーとともに店舗前で

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