10X 地方在住メンバーに聞いてみた。ぶっちゃけ、地方×リモートワークってどうですか?

2023/7/12


10Xでは、2022年1月よりオフィス出社・リモート勤務を自由に選択できる「10X Workstyle」の運用を開始しています。在籍メンバーの地方移住が可能となった他、首都圏以外在住者の採用も行うようになりました。

導入背景の一つは、多様なメンバーが、業務の特性やライフスタイルに応じて、最大限に成果を発揮できる状態を選択可能にすること。
くわえて、10Xは日本各地の小売パートナーと連携し、小売チェーン向けECプラットフォーム「Stailer」の導入を通じて日本全国で食品・日用品が便利にオンラインで買える状態を目指していますが、現在日本の食品EC化率は3.8%(※)にとどまり、ネットスーパーが利用できない地域も多く存在します。社員が全国各地における生活課題を具体的に把握することは、事業にもポジティブな影響をもたらすと捉えています。

※経済産業省「電子商取引に関する市場調査」2021年の実績より、食品・飲料・酒類のEC化率

運用開始から1年半が経過した現在、代表の矢本を含め多くのメンバーが地方から働いています。

10X バーチャルオフィスツアーより


一方で「本当に地方を拠点に働けているの?」「居住地域がバラバラだとコミュニケーションが大変では?」と疑問に思う方もいるかもしれません。

今回は、地方で働くメンバー4人に、10X Workstyleの実情を赤裸々に語ってもらいました。これを読めば、「10Xで働く×地方で働く」が完璧に理解できるかも?10Xに興味を持っていただいている地方在住の方、地方移住を検討している方は要チェックです!

萩原 美緒

@miopooo

HRBP

クックパッド株式会社で採用の立ち上げから上場以降まで携わる。その後、海外事業や子会社の新規事業を経験。北海道に移住し、2019年に無添加おやつの開発を行うコロッケ株式会社を創業。併行して2022年2月に10X入社。青森県出身、2児の母。ビールが好き。

八木 悠輔

@yajiji

デザイナー

大学院中退後、学生向けサービスを立ち上げ、デザイナー兼役員で創業。その後複数のスタートアップや上場会社に関わりtoC向け、toB向けのプロダクトデザインを経験。2023年1月に10X入社。群馬生まれ千葉と静岡経由、東京育ち。縁もゆかりもない福岡に2021年から移住。

suzuki

ソフトウェアエンジニア

ソフトウェアエンジニアとして広告、決済など経験。 2022年末に10Xへ入社。 群馬県出身、大学入学を機に神奈川県に住みだす。 社会人スタートと共に東京へ引っ越し、その後さらに埼玉へ引っ越し。 そして2022年から群馬県に移住、1児の父。

ryukku

BizDev

株式会社Speeeにてデータアナリストやマーケター、人事を経験した後に、経営企画としてデジタル広告事業に携わる。 2023年1月に10Xへ入社。同時に福岡に移住し、毎日美味しい魚を食べている。

どこに住んでる?どうしてそこに移住したの?

——10Xへの入社タイミングと、住んでいる地域・住み始めた時期を教えてください。

mio:私は2016年から札幌に住んでいて、10Xへは10X Workstyle本格運用直後の2022年2月に入社しました。

ryukku:私は2023年1月に入社し、入社と同じタイミングで福岡に移住しました。

j:ryukkuさんと同じ2023年1月入社で、住んでいるところも同じく福岡です。住みはじめてからは1年半くらい経ちますね。

suzuki:僕は2022年12月に入社し、10Xに入る少し前に群馬県に移住しました。


——その地域に移住した理由を教えてください。

mio:第二子妊娠中に、育休期間を利用して北海道のニセコに短期移住したんです。食べ物はおいしくて空気はきれい。暑い季節でも湿度が低くて過ごしやすい。そんな北海道の生活に惚れ込んで、本格移住を決めました。

mioさんが撮影された北海道の自然

ryukku:湿気がないの、うらやましい!
私は、大学生の頃に福岡に住んでいたので福岡に愛着があるのと、長崎に住んでいる祖母の近くに住みたかったからというのが理由です。福岡だったら何かあったときすぐに長崎に行けるし、東京へも出やすいと思ったんです。住んでみて半年が経ちましたが、海や山が近くて、気軽に自然に触れられるのが嬉しいですね。

j:僕は、7、8年位前から友達と福岡に家を借りていました。もともと、前職含めリモートワークで、東京以外での日常生活を送る場所としての福岡はとても良い環境でした。そんな中コロナ禍で「福岡でも日常生活できる!」と思い完全に移住しました。ご飯はおいしいし、気候も暖かい。東京へのアクセスが比較的良いのも移住を決める後押しになりましたね。

jさんは福岡へ移住。ご飯が本当に美味しそう…!

suzuki:生まれ育ったのが群馬県なんです。今住んでいるところは、飲食店も多いけど森もある、都会と自然のバランスがちょうどいいところが気に入っています。

地方在住メンバーのオン・オフの過ごし方

——稼働日の過ごし方を教えてください。

ryukku:日によりますが、早いときは朝7時頃、遅いときは10時ごろから仕事を始めます。我が家は妻もリモートワークなので、ランチは時間を合わせて近所のお店に行きますね。お魚屋さんでお刺身のパックを買って、自宅で作った豚汁と一緒に食べるとか。

それから夜7時頃まで働いて、就業後はジムに行っています!……と言えるとかっこいいのですが、最近は『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』にハマっていて、ほぼハイラル地方にいますね。仕事が終わったら、心は福岡から離れています。

ryukkuさんがお魚屋さんで購入されたお刺身、美味しそうです!

j:朝起きたらまずは近所のパン屋さんで朝ごはんを買って、公園を散歩して、自宅に戻って9時頃から勤務をスタートします。近所に4つパン屋さんがあるので、「今日はどこにしようかな」と考えるのも楽しいんですよ。

suzuki:僕の朝は、2歳の子どもと一緒に叩き起こされるところからスタートします。朝10時から夕方6時頃までは仕事をして、それ以外の時間は子どもと遊んだり、お世話をしたりしていますね。

mio:私は子どもたちが学校に行く朝7時半頃から仕事を始めて、だいたい6時くらいには終業していますね。仕事以外の時間は、家族で過ごすことが多いです。あと、週1回程度、仕事後に、自宅から徒歩3分のキックボクシングジムに通っています。

終業後、キックボクシングに通われるmioさんのご様子

——リモート制度を活かして、平日から楽しんで過ごしていますね。では、休日の過ごし方は?

ryukku:福岡は、都会と自然がコンパクトにまとまっているんです。ちょっと歩けば博多や天神に出れるし、車を少し走らせると海や山もある。だから、特に目的なくふらふら散歩やドライブをすることが多いです。

mio:休日も家族と過ごすことが多いですね。最近は家族でエスコンフィールドHOKKAIDO(北海道北広島市にある屋根開閉式のドーム球場風の野球場)に行きました。あとは夫婦ふたりでカフェに行って、一週間の出来事を話すのも休日の大切な時間です。その間、子どもたちは習い事に行っています。

suzuki:最近は子どもと公園に行くことが多いです。地方だからか、どこの公園もめちゃくちゃひろいんですよ!

suzukiさんがお子さんと遊びに行かれている公園。公園が本当に広いですね!

リモートワーク下のコミュニケーション、どうしてる?

——みなさんはオンラインのコミュニケーションが中心ですが、工夫していることはありますか?

suzuki:テキストのやりとりでは「自分にしか読み解けない内容になっていないか」
「理解しにくい語彙や表現を使っていないか」を気にしていますね。ビデオチャットでは、オーバーリアクションを心がけています。笑顔を見せるとか、口角をあげるとか。

mio:リアクション、大事ですよね〜。私は社外の方とオンラインでお話するとき、相手が画面に登場した瞬間にお名前を呼ぶようにしています。「こんにちは、suzukiさん」のように。10X内のミーティングで一番最初に参加者の名前を呼ぶ人がいて、「良いな」と思って真似しています。

社内メンバーと1on1するときは、アジェンダの一番最初に「今日のなごやか」ってカテゴリを作って、まずは雑談から始めるようにしています。ちなみに今日の1on1で出た「今日のなごやか」は、「ベランダで育てているいちごが育った」と「太った」という内容でした(笑)。

ryukku:それいいですね、真似しよう。私はちょっとでも気になることがあれば、社内外問わずミーティングではなくコール(Google Meetで気軽な会話をすること)をしています。テキストに起こすより早いし、雑談を挟むことで会話に余白が生まれるので。

ただ、コールばかりしていると仕事が見えにくくなるリスクがある。一方で、テキストのみのやりとりだと摩擦が生じやすいというか……特に私は社外パートナーさんとのやりとりが多いので、不安や不信感を増長させてしまう原因になるかもしれません。そういうときは、まずはコールで相談してテキストを送るとか、バランスをとるようにしています。そこのメリハリは意識していますね。

j:僕もryukkuさんと同じように、少しでも気になることがあればコールをするようにしています。それができているからか、オンラインのコミュニケーションで課題を感じたことはあまりないですね。


10XのSlackでは「@google_meet 」で気軽にGoogle MeetのURLが呼び出せるようになっています

ryukku:「ちょっとコールいいですか?」が、出社が当たり前だった時代の「ちょっと席を立ったときの雑談」を代替している気がします。私とjさん以外のふたりはどうでしょうか?

mio、suzuki:うちの部署でも気軽にコールしますね。

——全社的に「コール文化」が浸透しているんですね。どうして10Xでは、この文化が根付いているのでしょうか。

mio:10Xでは「受け手が調整しよう」という前提があるからだと思います。たとえば、Slackで連絡するときは、「相手にも都合があるんだから、返事はすぐに来ないのが当たり前」というものです。

j:わかります。僕が入社したときオンボーディングで、「Googleカレンダーの設定で相手が時間を変更できるように設定してね」と言われて驚きました。何をするときも、相手ありきで考えている。この社風が、いい感じにコール文化を運用できている理由なのかもしれないですね。

suzuki:たしかに、「ちょっとコールいいですか?」と言われてすぐに受けられないときもあります。でもそれは、受け手側の僕が良いタイミングで調整すればいいこと。それでお互い困ることはないですしね。

地方在住×リモートワークならではの悩みはある?

——さまざまな工夫をこらしながら、リモート下でもスムーズなコミュニケーションを実現しているんですね。一方、オフライン対応が必要な場面もあるはず。現在の出社頻度と、どんな理由で出社しているのかを教えてください。

suzuki:僕は月に1回程度出社しています。理由は、「チームで振り返りをするため」が多いですね。ホワイトボードを囲んで、対面で話した方が白熱するんですよ。そういう場面でしか出ない意見やアイデアもある。そういう機会には積極的に参加するようにしています。

j:僕は出社が1.5ヶ月に1回程度ですね。出社するときは、suzukiさんと同じくチームメンバーで話す議題があるとき。出張は現在は3ヶ月に1回程度ですが、パートナーさんと施策を進める機会を増やしていきたいので、今後増えるかもしれません。

ryukku:私はオフィス出社とオフサイトミーティングをあわせると、1ヶ月に1回程度東京に行っています。大きい施策が動いた後の「ちょっと振り返りたいな」というタイミングが多いですね。あとは、パートナーさんの店舗への出張が月に1回程度あります。なので、月に2回は福岡県外に出ています。

mio:上京の頻度はjさんと同じく、1.5ヶ月に1回程度です。オフサイトミーティングにあわせることが多いですね。また、上京するタイミングにあわせてオフラインイベントを行うようにしています。

全社オフサイトの様子。メンバーが一同に顔を合わせる機会となっています

※編集部注:10Xでは現在3ヶ月に1度、全社オフサイトを実施しているほか、部署やプロジェクトチームなどの単位で必要に応じオフサイトミーティングを実施しています。

——出社は月1程度の方が多いですね。10X Workstyleがきちんと浸透しているのがわかりました。一方で、「地方在住・リモートワークのここが難しい」と感じることはありますか?

mio:同じオフィスで働いていたら雑談中に済む話も、オンラインだとそうはいかない。「オンラインですべて完結」はまだまだ難しいのが現状です。ただ、2、3ヶ月に一度オフラインで話すだけでもテンションは変わってきます。今は、オンラインとオフラインを共存させるのが最適解なのかな、と思いますね。

ryukku:地方在住でリモートワークが基本だと、他部署の情報をキャッチアップしづらいですね。出社が基本だったときは、部署をまたいだ飲み会や部活を通して、普段の仕事では関わりのない人とも交流がありました。そうすると、関係値ができているからちょっと困ったときに相談しやすいんです。「契約周りで不安があるから、この間の飲み会で一緒になった総務部のあの人に相談しよう」とか。今は、そういう非連続な人間関係を築きづらくなったな、と思います。そこは課題かな。

suzuki:今の働き方の満足度は高いのですが、あえてひねり出せば「ランチ代補助」をうまく活用できないことですかね。交通費は会社が出してくれるのでお金の心配はありません。でも、地方在住者からすると「ランチのためだけに出社するのもなぁ」と考えてしまって……。

j:suzukiさんと似た悩みかもしれませんが、地方移住してから首都圏開催のイベント参加のハードルがどうしてもあがりました。首都圏のほうが魅力的なイベントが多いのですが、なかなか参加できないジレンマがありますね。

好きな地域に住むことが、ポジティブな意味を持つ場所

——本格運用開始から1年半が経った「10X Workstyle」。メリットは大きいですが、まだまだ課題もあるようですね。「もっとこうなったらいいのに!」と思うことはありますか?

suzuki:群馬在住者が増えると嬉しいです。今、僕しかいないと思うので。

suzukiさんが移住された群馬の風景

mio:いろんな地域のパートナーさんがいるのだから、今住んでいる地域だけでなく、もっといろんな地域を知れるはず!抽象的なんですけど、「もっと地方を感じたいな」と思いますね。

ryukku:私たちのパートナーさんである小売店は、地域に根ざして活動されているところが多い。だからこそサービスを提供する私たちも、いろんな地域に根ざした人が集まっていると面白いですよね。

j:いろいろな場所に住むのが好きで、海外に住んでみたい気持ちもあるので、将来的には検討してほしいです!(笑)

——地方在住者が多いことは、事業にも活きてくるのですね。最後に、地方在住者や、これから地方移住を検討している方に向けてメッセージをください。

mio:10Xは、どこの地域にいても当事者意識を持てる事業をしています。ここでは、「地方に住む」ということがよりポジティブな意味を持つはず。10Xと地方移住、どちらも気になっている方はぜひ一度お話しましょう!

mioさんが移住された北海道は雪景色の美しさも格別

j:好きな場所で働きたい、ゆかりのある地域で働きたいといったその人らしい働き方と、地域に根ざした小売店と共に推進する10Xの事業は共通項が多い。興味がある方は、ぜひ一緒に何かできると嬉しいですね。

jさんが移住された福岡の風景。山も海もあるのが魅力だそう

suzuki:jさんとmioさんがすごく良いことを言ってくれたので、僕からは別の視点で……。地方移住したいなら、絶対に運転免許は取りましょう!今運転が怖くても、なんとかなります。毎日運転していたらそのうち慣れますし、それに田舎の道は車も少ないですから!

ryukku:キャリアとプライベートは両立できると伝えたいですね。私は祖母の近くに住みたいという理由で首都圏から福岡に移住しましたが、それまでは都内で働き続けてキャリアを取るか、福岡に戻ってプライベートを取るかのどちらかを選ばなければならないと暗に考えていました。

世の中には、私のようにプライベートの事情で地方移住せざるを得なくなる人もいます。でも、キャリアとプライベートをトレードオフしなくてもいい選択肢もある。10Xで働くことが、その選択肢のひとつになると嬉しいです。

10Xでは、一緒に働くメンバーを募集しています。いろんなエリアにいろんなメンバーが在住しています。地方から10Xで働くことを検討している方は、地方在住のメンバーを指名したカジュアル面談の実施も可能です!

詳細はこちらをご覧ください。

執筆・仲 奈々(@nanapan0728)


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