U30メンバーに聞く!若手BizDevのチャレンジ
10Xでは、現在BizDevの採用を行っています。現在、若手として事業を引っ張っている鈴木さん、吉田さんにCGOでありビジネス本部長を兼務する橋原さんから、業務の魅力、若手だから出せる価値、そしてネットスーパー事業の難しさと挑戦をインタビューしてもらいました。
コンサルティング会社、金融会社を経て、2011年に株式会社MonotaRO(モノタロウ)にデータアナリストとして入社。2015年より執行役としてマーケティング、商品調達、SCM部門の責任者を歴任。データドリブンな組織と文化を全社に展開することで、事業成長に貢献し、在籍期間中の売上は10倍に拡大。2023年3月に10Xに入社。
新卒でヤフー株式会社に入社し、ヤフーショッピングにて出店企業へのECコンサルと広告営業に従事。その後、2023年12月に10Xに入社。
新卒でアビームコンサルティングに入社し、新規事業開発・市場調査に従事。2022年11月に10Xに入社。
2人が新卒で入った会社を辞めて10Xを選んだ理由
橋原:まず最初の質問として、お二人が10Xに入社した経緯や、10Xに対する期待、やってきた業務についてお聞かせください。鈴木さんは、どんな期待を持って10Xに入社されたのでしょうか?
鈴木:新卒でコンサルティングファームに入社し1年半ほどで10Xに転職しました。この環境に期待していたことは2つあります。一つ目は事業を運営していく上で細かい部分も含め様々な業務に挑戦できそうだという点です。二つ目が、学生の時にスタートアップでバイトのようなことをしていたこともあり、小規模な会社の方が面白そうだとも感じました。
この2つの期待は、入社してからも「まさにそうだったな」と思っています。事業計画を作成するような工程から、その数値を達成するための細かい実行部分まで関われるのは事業会社ならではの面白さだなと思います。また、小さい組織ならではのダイナミズムを感じられるのも、ジェットコースターに乗っているようで、楽しいです。
橋原:鈴木さんは入社してから、どのように業務領域が広がっていったのでしょうか?
鈴木:最初は販促という領域で複数のパートナー企業の支援を担当していたのですが、CM等の大型施策やデータ分析、担当としてパートナー企業のPL責任を負うところまで業務範囲が広がり、テンションが上がっています。
注記)10X社内では取引先企業様を、パートナー、もしくはパートナー企業と呼んでいます。
橋原:CMに関しては、鈴木さんが果敢に突撃してパートナー企業を説得して進めている姿はすごいなと思ってみていました。自分には経験がある分、それが邪魔をして、難易度が高いものを先送りにしてしまうことがあるなと、反省してました。
橋原:吉田さんも同じ質問をさせてください。10Xに入社した経緯や期待値について聞いてもよいですか?
吉田:私は新卒でヤフーに入社し、元々ECに興味が強くて、希望通りヤフーショッピングに配属されました。そこで、出店企業へのECコンサルティングや広告営業を担当していました。10Xに対する期待値について事業・環境という2つの観点でお答えします。
まず、事業面では人々の生活に変化をもたらせる分野で仕事がしたく、学生時代から興味を持っていたEC 、その中でも人々の生活を大きく変え得るネットスーパー領域であることに興味を持ちました。さらに、パートナー企業と一緒に仕事を進めていくのが楽しそうだな、と期待していました。
入社してからは、期待通りの部分もあり、想像以上に難しい部分もありました。パートナー企業も本気で向き合ってくれていますし、こちらも本気で向き合っている点では期待通りです。しかし、ネットスーパーがまだユーザーに完全には浸透していないことや、利益構造を成立させることの難しさを感じています。人々の生活はそう簡単には大きく変わらないものだなぁ、と日々感じています。
環境面については、同じ現場レイヤーで自分よりも経験値やスキルの高い方々と議論ができる環境を求めていました。前職では尊敬できるマネージャーがいたものの、同僚との議論の場は少なく、物足りないと感じることがありました。10Xでは、同じBizDevの中に経歴・経験がある人がいて、その環境が非常に良いと感じました。入社プロセスにあるトライアルの時点でその雰囲気を感じましたが、入社後も期待通りだと思いました。
日々の業務
橋原:普段の仕事はどんなことをしていますか?パートナー企業とはどれくらいの頻度で会っていますか?それぞれの仕事内容について教えてください。
鈴木:普段は、ポスティングやウェブマーケティング等の既存の施策の運用や、CMや法人向けサービスなどの新規施策の検証、データ分析を行っています。それを基にミーティングや電話等でパートナー企業と議論することが多く、コミュニケーションの機会は多いです。
橋原:鈴木さんは、もともとは販促領域へのアサイン前提で入社しましたが、今はPMOを担うようになってきていると思います。仕事はどのように変わっていっていますか?また、CEO直下の新規事業にも関わるようになっていると思いますが、その面白さについても教えてください。
鈴木:最初は新規ユーザーの獲得だけを見ていましたが、PMOの業務を担当することになり、ユーザーの継続率や単価、欠品率など幅広い指標をモニタリングし、施策の提案を行う必要が出てきました。事業計画のような上段の話から、お手伝いさせていただけるようになったのも大きな変化です。前職では新規事業のプロジェクトに外部から関わっていましたが、今はCEOが新規事業をどう作り上げていくのかを内部の特等席で見られたり、プロダクトの仕様書の一部を書かせてもらえるなど、関わる領域が広がっていることが楽しいです。これが最近のモチベーションの一つですね。
橋原:矢本さんにダメ出しされているシーンがSlackに流れていましたが、良い経験をされていますよね(笑)。
橋原:吉田さんはドラッグストアやスーパー、そして新規パートナー開発も担当し、出張も多いイメージですが、効率的にキャッチアップして回しているのでしょうか?
吉田:キャッチアップについては、最初はツーマンセル体制でプロジェクトに臨んでいました。もともと担当がいたところにサブ担当として入り、やりながら自然にキャッチアップしていきました。体制が変わって、自分がリードになった時には、既にキャッチアップできている状態だったので、スムーズに引き継げました。案件数が多い中でどのように回しているかというと、担当範囲はパートナー企業ごとにグラデーションがあります。主担当としての業務もあれば、販促効果の検証のみを行うものもあります。このように関わり方に強弱をつけて業務を進めています。
切磋琢磨できる同僚との関係
橋原:ビジネス本部内は、同僚間で良い議論がなされているなぁと自分の担当本部でありながら、毎日関心しています(笑)そういった議論を重ねながら進めていく中で、達成感を感じた瞬間はありましたか?
吉田:たくさんあります。例えば、直近では新規商談のときによく感じていますね。最終的な意思決定にはいろいろな要素が絡んできますが、パートナー企業の方の口から「ネットスーパーをやりたい」「10Xと一緒にやりたい」と言ってもらえた瞬間はやはり達成感を感じます。ただ、単にStailerを売るのではなく、パートナーが実現したい世界を作るためにStailer、10Xが必要であると共感してもらえたことが嬉しかったです。社内からは特に「パートナー企業のためになっているのか」という視点でのフィードバックをたくさんもらい、その過程で「本当に相手が欲しいもの」に向き合えたと感じました。
橋原:いいですね!10Xが良いな、というのが、同僚同士が営業成績を競い合う関係ではないことですね。事業を通じて得たナレッジを共有し合い、知識やスキルを高め合う関係があります。同僚同士が協力的に情報を交換し、サポートし合うことで、難しい課題に取り組む一体感が生まれています。
吉田:「cheers」でも感謝が飛び交っていて、協力することが称賛されるのも良いですよね!
注記)10X社内でお互いの感謝を伝え合う仕組みがあり、cheersと呼ばれています。
信頼関係の築き方
橋原:鈴木さんにも同じ質問です。チャレンジングだったことや、達成感を得たエピソードがあれば、プロセスも含めて教えてください。
鈴木:吉田さんの話に比べると小さいことですが、自分が担当しているパートナー企業側でネットスーパー事業を担当されている方は10年以上経験ある方だったり、社内でも自分の上司はマッキンゼー出身で、アサインされた時に「自分が価値を出せる余地はあるのかなぁ」と震えていました(笑)。そのような中で、社内のアナリストにSQLの書き方やデータ分析について教えてもらえる機会があり、自分の分析がパートナー企業の意思決定に初めて使われた時は達成感を感じましたね。
吉田:すごくわかります。できることがあるのか不安になることもありますよね。そんな時に社内の同僚から「パートナー企業の課題を最も深く理解し、考えて、対峙しているのは吉田さんですよね」と言われ、それが自分の出せる価値だと気づけました。
橋原:吉田さん一人でパートナー企業側の経営会議に呼ばれてましたよね(笑)。それこそ、信頼関係を築いている証拠だと思いますが、日々の業務でパートナー企業に価値を認めてもらえていると感じていますか?
吉田:関係性の中で、徐々にそう感じるようになりました。最初はおそらくパートナー企業の方も「若い人が来たな」と感じられたと思います。ただ、私たちが課題に真剣に取り組んでいる姿勢をフラットに見てくださり、積み重ねを通して信頼を得られたと感じています。
橋原:パートナーから信頼を勝ち取るために、心がけていることはありますか?
鈴木:自分が役に立てる領域を探すことなのかなと思ってます。当たり前ですが百戦錬磨のパートナー側のほうが事業の細かい部分まで詳しいので、勝負になりません。なので、パートナー側が価値を感じやすい、データ分析やWebマーケティング等の領域の知識をつけることは意識しています。
橋原:お二人は今20代中盤ですよね。自分も最初の会社ではウェブマーケティングのコンサルみたいな仕事をしていましたが、パートナー企業の事業PLまで考えることはできませんでした。今お二人がやっていることは、パートナー企業の事業全体を見ながら仕事をしている点で、当時の自分とは比べ物にならないくらいレベルが高いです。パートナー企業の経営者の方とも直接対話する機会があるというのは、とても素晴らしい経験だと思います。
飲み会でワクワクを話せる仕事
橋原:鈴木さんが吉田さんを10Xに誘ったと聞きましたが、なぜ誘ったのでしょうか?
鈴木:働いていて非常に楽しかったので、吉田さんが転職を考えていると聞いた時、「10Xがぴったりなんじゃないか」と思いました。一緒に働けたらいいな、という気持ちで声をかけました。
吉田:10Xに転職しようと思った一番のきっかけは、鈴木さんがとても楽しそうに仕事の話をしていたことです。飲み会の場で仕事の話をしている時に、あんなにワクワクしている人はなかなかいないです(笑)学生時代からゼミが一緒だったり、サマーインターンに一緒に応募したり、仕事に対する価値観が似ていると思っていたので、転職時に10Xの話を聞こうと思いました。
橋原:お互いに刺激を受けている部分や、ライバル意識などはありますか?言いづらければ無理に答えなくてもいいですが(笑)。
鈴木:自分は刺激を受けていますね。吉田さんは新規案件も複数持っていて、自分より活躍しているな、と感じています。だからこそ、頑張らなくちゃと思っています。
吉田:私も同じく刺激を受けています。ただ、私たちは持っている役割やキャラクターが全く異なるので、ライバル視しているという感じはありません。むしろ、若手としてシニア層に対抗していくというところで刺激をもらっています。
橋原:シニアといっても、35歳くらいの定義ですよね(笑)。
吉田:そうですね(笑)。社会人として10年の経験差は大きいですから、その意味でシニアです(笑)。
BizDev観点で見るネットスーパー事業の難しさと魅力
鈴木:自分から逆に質問させてください。ネットスーパーのPLを見ると、売上や粗利率だけでなく様々なコストの改善等もやっていく必要のある難易度の高い事業であると感じることがあります。今のビジネス本部の機能だけでは十分ではないと感じるのですが、他にどんな機能が必要だと思われますか?
橋原:ネットスーパーは、従来はお客様が行なっていたピッキングやパッキングを店舗側が代わりに行うわけで、利益を出す難易度は高いです。例えばスタッフの時給が半分になることはないので、生産性を上げることが求められますが、それでも限界があります。
結局は、お客様がそのサービスに価値を感じて追加でいくら支払ってくれるかで、粗利益率をどう改善するかが重要になります。ただ、これはビジネス本部だけで解決できる問題ではなく、プロダクト本部と一緒に取り組む必要があります。そこにはチャンスがある。
現状は、パートナー企業から見ればStailerの利用料はシステムコストですが、Stailerの収益源を変えるといったことも可能性としてあると思っています。例えば、商品価格を最適化してレベニューシェアしたり、メーカー広告を出して売上を作ったり。パートナー企業のPLをよくしながら、10Xとしても事業を拡大する方法はあると思ってます。
難しい問題ですが、自分はこの問題を解きたいと思っているし、できると思っています。この問題に挑戦することにワクワクするか、それとも不安で眠れなくなるかが、この分野に適性があるかどうかのポイントかもしれませんね(笑)
鈴木:今の質問は我ながら良かったなと思います(笑)。海外で成功しているInstacartは粗利のほとんどを広告収入で稼いでたりすると思うので、将来的にはいうチャレンジもできると、パートナー企業やお客様に出せる価値が増せるのではないかとワクワクしました。
吉田:橋原さんがネットスーパー事業へのチャレンジを選んだのはなぜですか?
橋原:自分がネットスーパー事業に挑戦したいと思った一つの理由はリピート率の高さ。リピート率や単価は業界によって決まると自分は思っています。多くのECはもともとオフラインで購買されていたものが、オンライン化されてるため、リピート率などの指標はオフラインでの購買サイクルに依存します。ネットスーパーのリピート率が高いのは、オフラインのスーパーでの購買のリテンションが良いからで、需要に対しては不安はないです。ただ、経済的に成り立つかどうかが最大のチャレンジで難易度が高い。利益が出ると分かれば、投資が進むので、そこがキーになると思います。収益性が証明され、積極的な店舗展開に舵を切っているパートナー企業もいるわけです。
吉田:私もいい質問しましたね(笑)10Xの視点で見ると、ネットスーパーは挑戦的ですが、その難しさにこそやりがいがあると感じます。プロダクト面だけでなく、ビジネス面でも経済性を成り立たせることが求められるので、それを実現するために自分たちが関わっていけるのは嬉しいですね。
橋原:ソフトウェア自体の価値はいずれ下がる可能性はあります。単にプロダクトを売るだけでなく、パートナー企業やそこで働くスタッフの日々の意思決定を、データを元に支援し、ボトルネックを解消していく。そうやって経済性を高めていくプロセスにBizDevが関わることで、競争力が生まれると思います。
10Xで活躍できる若手BizDevとは?
橋原:では、10Xで活躍できる若手のイメージはどんな感じですか?
鈴木:僕は、なんでも楽しめる人が向いていると思います。
吉田:私もポジティブな姿勢が大事だと思います。前提として、ビジネスが難しいという話をしましたが、その難しさを楽しめる人が求められるのではないかと思います。
橋原:そうですね!そのほかには、現場に深く入り込むことが重要です。我々はリモートで働いていますが、リモートだけでは解決できない問題も多いです。現場に入り込み、そこから実際の問題を見つけ出し、どう解決していくかを考えるメンタリティが必要です。パートナー企業と一緒に伴走しているので、途中で諦めようと思えばいつでも諦められますが、それを乗り越える姿勢が大切です。
もう一つ重要なのは、信頼されることです。現場に入り込んだ先で「君が言うならやってみよう」と思ってもらえる信頼関係を築くことが必要です。信頼を得る方法を言語化するのは難しいですが、パートナー企業との会議で自分が取締役として話す時と、鈴木さん・吉田さんが話す時には、相手の反応が違うと感じることがあります。2人の日々のコミュニケーションと、パートナー企業に真正面から向き合う姿が、信頼されていると感じます。
吉田:接触回数が多い我々が出せる価値ですね。
吉田:店頭販促は、わかりやすいですが、前職では考えられないような業務です。土日に地方まで行って、店頭に5〜6時間立ってチラシを配ることもありました。それ単体で見ると、ネガティブに感じる人もいるかもしれませんが、過去最高のインストール数を出すことで、相手にその意味を理解してもらえた瞬間はやりがいを感じました!
鈴木:それ、すごく共感します。ミーティングでスタンスを取るよりも、チラシを配ったり、インストール数を稼ぐ方が、『こいつらやるじゃん』となり信頼を得られることもあるように思います。
橋原:そうですね。システムを売るだけではなく、実際に大変な仕事をしている姿勢が、信頼に繋がることもありますね。自分もチラシ配りに行こうかな(笑)。
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