「当たり前品質」改善に二人三脚で取り組む。10Xデザイナーとエンジニアの デザイン改善プロセス
インタビューした人
日比谷 すみれ Designer / 三宅 亮 Engineer
ーまずはお二人の自己紹介をお願いします。
日比谷:デザイナーの日比谷です。第二新卒でGoodpatchに入社、その後ファンズに入社し資産運用サービスの立ち上げと改善を4年ほどやっていました。2021年2月に10Xに入社し、Stailer1人目のデザイナーとして、プロダクトのデザインに関わることに幅広く取り組んでいます。
三宅:僕は10年程前からiPhoneアプリの開発をやっていて、フリーランスでいろいろな仕事を受けていました。今まではアプリのデザインがしっかりできるデザイナーと組んだことがなかったのですが10Xではデザイナーと連携しながら開発するフローを経験しています。
日比谷:私と三宅さんは、4月に出来た「Service Platform」チームにいます。特定のパートナー企業には紐付かず、10X主導でイシューを発見して、改善するチームです。
三宅さんとは入社以来ずっと一緒に仕事をしていて、Stailerに新しい機能を追加したりUIを改善したり様々な業務をしてきました。
数字を見るまでもない「やったことがいいこと」は現状たくさんある
ー具体的にどういうフローで開発しているのですか?
日比谷:チームで決めた「四半期のフォーカス」を中心に優先度を決定しています。春頃まではパートナーである小売企業の店舗スタッフや、配達員の方が使う「スタッフ向けアプリ」にほとんどの時間を使っていたのですが、4月にこのチームが出来たことでやっと「お客様(ネットスーパーを使う消費者)アプリ」の改善ができるようになり、初回利用ユーザーのファネル分析をしてバケツの穴を埋めたり、当たり前に使えるべき機能やデザインを補っています。
三宅さんは仕事がとてもはやく、目についた重要なイシューから随時対応してくれます。
三宅:数字を見るまでもない「やったことがいいこと」は現状たくさんあるので、イシューの解決策を考えて、試しに作ってみています。
ーお二人が取り組んだことで印象的だったことはありますか?
日比谷:ネットスーパーアプリで取り組んだ検索の絞り込みと文字サイズの改善です。元々チームのゴールの1つに検索体験のKPI改善があり、自分が気になっているイシューを起票したんです。
三宅:そのイシューを元に、デザインがない状態から僕が作って見せて、日比谷さんがさらにブラッシュアップしたデザインを作ってくれるという手探りのやり方で面白かったですね。
日比谷:まさか三宅さんがこんなにすぐに着手すると思っていなかったのでデザインもまだない状態だったんですが、先に作り出してくれたのが印象的でした。
三宅:手が空いて主体的に作るものは「やってみて全然ダメだったら捨てればいい」と思いながら始めるんですけど、その時は大丈夫そうだと感じ、思い切って進めました。
実装してみると気づく違和感なんかもあるので、気軽にSlackのハドル機能で相談したり、ビルドした画面やFigmaを2人で見ながら相談して作っていますよ。
イシューから手段を検討する10Xのカルチャー
ー10Xらしい開発スタイルはありますか?
日比谷:当たり前ですが、作るときに「なぜやるのか」を明文化したり、課題をFigmaに書いておくことですかね。それを見た人が課題に対する別のアプローチを教えてくれることもあって、ありがたいです。
実際のFigma。画像左側には課題が書き込まれている
三宅:議論が「なぜ」から始まるという共通認識があるのは、やりやすいですね。専門性はなくても話がしやすいです。
日比谷:私は、入社直後はデザイン時に実装工数を気にしがちだったのですが、「デザイン段階で工数を気にしなくていい」「まずはデザイナーとして一番良いと思う形で考えてください」と三宅さんに言われたのが印象的で覚えています。
三宅:デザインを見て、できないときはできないと言いますが、重要なことならまずはやってみようと思います。課題の重要度によって、デザインの調整をお願いすることもありますね。
日比谷:そういう環境で開発ができるので、エンジニアへの信頼度もとても高く、挑戦しやすいです。
今年中に無くしたい「当たり前品質」への取り組み
ーお二人が使っている「当たり前品質」というワードは何でしょうか?
日比谷:最近、チームが取り組むフォーカスを考えた時に出てきたワードです。これまでは優先度の都合上、お客様体験を改善をする余地がなく正直手つかずの状態だったのですが、「当たり前に提供される品質」を担保していきたいよね、という話題から使うようになった言葉です。
デザイン上スタートラインに立ててないこともあれば、機能として一般的なECに及んでいないこともあり、両方の課題にアプローチしています。
三宅:「当たり前品質だからやろう」、というような使い方をしますが、今年中に無くしたい言葉でもあります。品質が及んでないからある言葉で、及んだ後にはデータから判断して改善したいですね。
Service Platformチームのみなさん
ー「当たり前品質」に向けて改善できた例はありますか?
日比谷:三宅さんが進めてくれたアクセシビリティの対応、ダイナミックタイプの対応、ダークグレーの色の調整などはまさにそれにあたると思います。Stailerとして今まで担保できていなかった箇所のベースアップデートで素敵なトライなんじゃないでしょうか。
三宅さんは、このアップデートを免許返納のニュースと絡めてプレスリリースを出してはどうか、とPRに提案もしていましたよね。
三宅:Stailerの導入は地方のスーパーにも増えてきていて、子育て世代の忙しい人だけではなくシニア世代の方も不自由なく使えるといいなと思っていたところに、ちょうど免許返納関連のニュースが重なってアイディアを提案してみました。
ネットスーパーのピックアップ作業体験で「足が疲れた」ことがアプリ開発に影響!?
ー10Xのデザイナーはどんな人達でしょうか?
日比谷:私ともう一人のデザイナーmaasaさんは、どちらも幅広く担当するタイプのデザイナーです。課題調査、Howの検討、要件作成、UI作成と、上流から最後まで全部やります。それから二人とも「なぜやるのか」が明確にならないと気乗りしないタイプです(笑)。
コミュニケーション面では、長くなりそうなら即Google Meetで通話、話したことはテキストに残す、というのは意識しています。
三宅:僕自身も「なぜやるのかわからない仕事」はやりたくないので、デザインに対する疑問をぶつけたときに深く「Why」が考え尽くされて話ができるのが大変ありがたいです。
ーどんなデザイナーと一緒に働きたいですか?
日比谷:プロダクトデザインに軸足を置きつつ別の強みや、今いるメンバーが持っていない経験をお持ちの方がいてくれると、よりチームとしての幅が拡がると思います。
例えばデザインシステムをやるにあたって、実装の知識がもっとあると良いなと思う場面もあるので、そういう知識をお持ちの方がいてくれても良いかもしれないです。
ー10Xのデザイナーとして、やりがいや醍醐味を感じることは何ですか?
日比谷:スタップアプリや管理画面などは、パートナー企業のオペレーションや事業をふまえて作るため課題が複雑ですが、チャレンジングで面白いです。
また、三宅さんをはじめとしてデザインの解像度が高いエンジニアと仕事ができるのは勉強になります。
入社して1年ちょっとで、まだデザインが及んでいない箇所もたくさんあるので、機会があれば取り組んで活躍できるところもやりがいがあると思います。
三宅:スタッフアプリや管理画面などは、最初はエンジニアがデザインもしていたんです。
日比谷:今はまだスタッフアプリをStailer主導で改修できていませんが、今後やっていきたいと思っています。
スタッフアプリは、スーパーやドラッグストアの従業員の方が急いで使うことの多いアプリなのですが、実際に使われている所を見たり話を聞くと「利用シーンに対して文字やボタンが小さい」などの気付きがあります。普段私たちが家で寝転がりながら使うアプリとは全然違う使われ方をするので、具体的な利用シーンを理解して改善するのは業務系アプリを作る醍醐味でもありますね。
私も実際にStailerを導入しているスーパーやドラッグストアの店舗に行き、動作確認や現場で問題なく動いているかなどを見に行ったことがあります。自分たちが思っているのとは違う使われ方をしているのを目の当たりにして、イシューの解像度が一気に上がりますね。
三宅:現場に行って業務を体験すると、足が疲れるんですよ。プログラミングしているときはそんなこと考えたこともなかったんです。ネットスーパーで注文が入った後に商品をピックアップする従業員がいるんですが、やはり何回も売り場を往復すると足が疲れる。
なるべく一度で全てがピックアップできるアプリを作らないと、と思いました。物理的な影響や体感がアプリのデザインや実装に影響していきますね。
ーどんなことをやりたいデザイナーが向いていると思いますか?
日比谷:ネットスーパーの様な「日常で使うもの」をデザインをしたい方や、ユーザーのN1インタビューなど実利用で発見した課題をもとに解決策を探る仕事がしたい方、データを見て改善していきたい方にも楽しい環境だと思います。
それから業務系サービスの開発があるのも楽しいですね。現場で従業員が実際に使うモバイルアプリケーションのUXをデザインしたい方にもおすすめです。
ー最後に、10Xのデザイナー職に興味を持ってくれている方に、ひとことお願いします!
日比谷:次のデザイナーに入社してもらえると、チームや組織のできることの幅が格段に広がるのが目に見えています。課題は山積みですができることもどんどん増えていくので、ご興味のある方はぜひお気軽にご連絡ください。お待ちしています!
10Xのミッション・バリューに共感いただける方からのご応募をお待ちしています!
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