チームが合併する時にやったこと 〜共通認識、ナレッジ交換〜

2025/9/4


「10Xの中の人、中のこと。」シリーズでは、10Xの各メンバーが社内の業務や組織、イベントなどについて自由にリアルに執筆していきます!

今回は、ソフトウェアエンジニア 二川隆浩(@futabooo)が担当します。

二川 隆浩

@futabooo

ソフトウェアエンジニア、エンジニアリングマネージャー

エンジニアリングマネージャーとして現在はプロジェクトマネジメントを中心としてチームビルディングやプロセスの効率化を行っています。チームで成果を出すことが仕事なので時には自ら手を動かしてコードを書くこともあります。

はじめに 

今回は売場チームと商品データチームが合併したあとのおよそ半年間で何をやってきたのかを紹介します。
組織は戦略に従うと言われているように日々変化する状況に対してチームの合併というのが他の組織でも起きるかもしれませんが、そんな状況に出会った人たちの参考になれば幸いです。

前提として、合併前の商品データチームは、商品データパイプラインと呼んでいるデータの抽出(Extract)・変換(Transform)・書き出し(Load)のいわゆるETLを行う部分をdbtを使って開発するのが主な業務でした。
一方で、売場チームは、商品データチームが書き出したデータを元に、Stailerネットスーパーのお客様向けアプリの売場を正しく表示できるようにすることが主な業務でした。

ライフネットスーパーアプリ

この2つのチームが合併することで、データの入口から出口までを一気通貫で見れるようになるというメリットがあります。

共通認識をつくる

チームの合併が決まった後、キックオフミーティングを開催しました。

ミーティングで私からは「優れたチームとは?」というスライドを作ってチームとワーキンググループの違いや優れたチームの逆チームとして「機能しないチーム」はどんな特徴があるかを共有しました。発表の内容は『あなたのチームは、機能してますか?という本の内容を引用したものです。またタックマンモデルや、組織の成功循環モデルも引用し、最初から優れたチームが作れるわけではなくみんなで作っていくものであることを話しました。

ミーティングの後半では、ワークショップとして私のトリセツをみんなに書いてもらい、自身の好むコミュニケーション・大切にしていること・許せないこと・苦手なこと、みんなへのお願いを共有したり、スキルマップを作成して今の時点での得意不得意や伸ばしたい領域を共有しました。


タックマンモデル ブルース・W・タックマン

 組織の循環性向モデル ダニエル・キム 

以上のような活動によって、チームの共通認識を最初につくることで今後のチームづくりの土台を作れたと思います。

スキルの交換を中心にとらえる

私はチームのメンバーはスキルの濃淡があっても、タスクは技術領域にとらわれずサインアップで進められるチームにしたいと思っています。それによって優先順位が高いタスクから全員で取り掛かったり、属人性を排除したり、チームとしてアウトプットを安定させたりすることができると考えているからです。

合併直後、まずはもともと商品データチームの領域だった商品データパイプラインを元売場チームのメンバーがキャッチアップし、困ったときに助けさえあれば1人でタスクを進められるようにすることを最優先としました。

商品データパイプラインのキャッチアップ会

10Xは基本的にフルリモートで働いていますが、必要があれば出社することを推奨しています。
合併直後にまずは、メンバー全員出社して、元商品データチームのメンバーから商品データパイプラインの全体的なアーキテクチャから個別の実装の実現方法や、その背景となる考え方を元売場チームのメンバーにインプットしてもらいました。ほぼ丸一日を商品データパイプラインの理解の時間として使うことで、メンバー全員に共通の認識を作ることができたり、一定のインデックスを頭の中に作ることで、わからないことがあっても自分で調べることができるようになりました。

問い合わせの調査をモブ作業でやる

全体のキャッチアップをした後は実践あるのみということで、日々パートナーや社内のメンバーから来る商品データパイプラインが絡む問い合わせへの回答をモブ作業で調査するという時間を毎日30分取るようにしました。
これにより、商品データパイプラインの流れを追いかけて、売場に表示されている商品がなぜ今そのような表示ステータスになっているのか、を順番に手順を実行しさえすれば回答できるようになりました。

Good First Issueを用意する

実践の2つ目として、比較的簡単なタスクを元売場チームのメンバーが着手して進めるようにしました。修正としては1行のようなものでも周辺実装を理解したり、テストの修正をしたり、デプロイやQAのプロセスを回したりすることで運用を経験することができました。

おわりに

簡単ですが、2つのチームが合併した後に取り組んできたことを紹介しました。もともと別々のチームだったメンバーが、合併によってまた新たにチームとして活動できるようになるには時間がかかりますが、時には飲み会なんかもやりながらチームになっていけるように引き続きやっていきたいと思います。

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