3ヶ月で4店舗→325店舗へ!薬王堂PJが異例の速さで拡大できた理由 #10Xfm

2021/6/10

6/10(木)、10Xと薬王堂で提供するアプリで注文・ドライブスルー受取可能なサービス「P!ck and(ピックアンド)」が東北6県の薬王堂(ほぼ)全店舗で提供開始しました。

10Xと薬王堂、アプリで注文・ドライブスルーで受取可能な 「P!ck and」を325店舗で提供開始

3月に4店舗から試験的に始まったこのサービス、たった3ヶ月で全店舗に拡大したのは、オペレーション構築やスタッフのトレーニングも必要な小売業界では異例の速さ。

10Xのメンバーがお話するPodcast「10X.fm」で、今回のプロジェクトの背景を、BizDevの山田聡 @syamada0 と、ソフトウェアエンジニアの山口和輝 @yamarkz に聞きました。聞き手はEmployee Success/PRの中澤理香 @r1ccha です。


以下では、Podcastの収録から一部を抜粋してご紹介します!

リリース1ヶ月で「これはいける」手応えを得た

-3月に4店舗でのリリースから始まった薬王堂プロジェクト。3月から今までの3ヶ月はどんなことをやってきたんでしょうか?

山口:元々、こんなに早く全店舗展開するつもりではなくて、まず3月のリリースは「検証」という位置づけでした。実際の使い勝手やニーズを検証したあと、年内くらいで徐々に広げていこうと薬王堂さんともお話ししていたんです。

それがリリースして1ヶ月ぐらいの4月中旬頃、実際の利用状況や、薬王堂さんの社内、店舗スタッフのヒアリングで「これはいけるんじゃないか」という手応えがありました。そうして予定を前倒しで全店舗展開を進めることに。

そう決まってからは、リリース時は検証用で店舗数も4店舗だったので、プロダクトとしては足りない実装もありました。なのでこの2-3ヶ月は、早急に足りない機能の開発をしていましたね。


薬王堂さんの店内ではPOPで「P!ck and」のプロモーションも。

-具体期にはどんな開発を?

山口:お客様がアプリをダウンロードしたあとにまず「店舗を探す」という機能。最初は4店舗なのですごくシンプルな作りだったんですが、全店舗展開にあたり、多くの店舗から探せるように改善しました。

また、店舗での運用がしっかりできるよう、店舗スタッフさん向けの練習環境を整えました。「P!ck and」はただ商品を綺麗に表示して購入できるようにするだけでは駄目で、それを支える店舗の運用をサポートが重要です。店舗スタッフ向けに、商品のピッキングやパッキングの練習ができるアプリの環境やデモデータを用意して、ロールプレイングを行っていただきました。


10Xメンバーも現地でピッキング&パッキングを体験。CEOの矢本はシャンプーを探し中

あとは、同じくエンジニアの石田さんが、300店舗分の商品データを揃えるということもやっていました。300店舗×店舗ごとに数万SKUある商品を、高い鮮度を保ちながら扱える状態を作るという大変な作業です。2ヶ月でなんとか作りきったという感じです。

異例のスピードを実現したのは「現場に負担をかけない設計」

-この短期間で全店舗展開できた理由は?

山田:パートナーの薬王堂さんの力は極めて大きいと思います。基本的に小売企業さんは、店舗のオペレーションのコストを下げてお客様に対して安い価格でものを提供していくため、オペレーションは相当リーンにやってるケースが多いです。なので、今回のように新たなサービスが入ったとき、ちゃんとオペレーションをまわせるか、という点で展開スピードに慎重になるケースが多いものです。

日本全国を見ても、ネットスーパーですら実は全店舗展開している企業はほとんどなくて、展開店舗は全体の半分以下だったりします。ネットスーパーをはじめて数年たってもその状態だったりする中で、薬王堂さんは「お客さまにとっては便利だから、早く全店舗でやりたい」という意思の強さとコミットメントが鍵だったと思います。

-なるほど。3ヶ月で全店舗展開するって、小売業界だと異例の速さということでしょうか?

山田:目立たないですけど、衝撃のスピードだと思います(笑)

-店舗のスタッフさんからしたら、日々の仕事が増えて大変だとか、反発の声などはなかったのでしょうか。

山田:それはリリース時からの工夫があります。さっき申し上げた通りリーンなオペレーションがなので、スタッフさんが既存の業務をやりながらでも、隙間の時間で対応できるように設計を工夫しているんです。ピッキング・パッキングなどの作業もそう。新たに注文が入っても、業務として極端に負荷が増えないようにしています。

あと、新しいサービスで面白いということで、店舗スタッフさんからも「ぜひ使いたい」という積極的な反応をいただいたようですね。これは嬉しいです。


種類が多い中ゴミ袋の中から正しいものを探す山田。BizDev・プロダクトメンバーみんなで現地デモを行います。

山口:プロダクト視点では、このサービスのために「スタッフさんをReady(待ち状態)にしておく時間」をなるべく減らして、サービスが成り立つような設計にしていました。

例えば、受け取りに来るお客様をわざわざ待っていなくても、スマホの端末でプッシュ通知や振動で通知をすることで、到着にすぐ気づける状態にしています。なので、店内で別の作業をやりながらも、お客様がきたらすぐ気づいて対応する、1分で商品を届けることができるようになっていたり。

一見、非常に細かなケアに見えるかもしれないですが、全体で見たら業務効率を落とさずにサービス提供できる状態にしてあります。

-既存の店舗スタッフさんのみで対応できるというのも、拡大の速さに貢献しているんですね。

山田:某大手スーパーさんも同じようにドライブスルーの受取をやっているんですが、体験してみると、受取カウンターに常駐で2-3人スタッフがいたりするんですね。この設計だと、新規スタッフを採用しない限り全店舗展開できないなと。薬王堂さんとは、最初から追加スタッフが必要ない設計を創ってきたので、このスピードで全店舗展開できたのは大きいです。

詳しくはPodcastで

以上、ハイライトをお届けしました。
Podcast本編では、より詳しいエピソードも語っています。ぜひお聞きください!

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