「10Xはロジックと感情どちらも大事にする組織」10Xをサポートするデザイナー座談会!
10XではスーパーやドラッグストアのEC化を支援する「Stailer(ステイラー)」内のUIデザインや、コーポレート関連で発生するデザイン業務について、社員以外に業務委託のデザイナーにもサポートいただいています。今回の10Xブログでは、10Xに業務委託として参加するデザイナー2名による座談会を実施。外部デザイナーの視点から見た10Xのデザイン部、そして会社全体の雰囲気についても教えてもらいました。
2022年8月より10Xでの業務委託を開始。本業ではSaaS系ツールのサービスデザインに携わる。10Xでは、とあるパートナーのローンチ前プロジェクトのデザインを担当。
2022年3月より10Xでの業務委託を開始。現在はフリーランスのデザイナー。10XではサービスにおけるUIの検討・デザインからコーポレート関連のクリエイティブまで様々な業務を担当。
外部デザイナーの働き方と、2人が10Xで取り組んでいること
ーまず、お二人の自己紹介をお願いします。
匿名ネコさん:デザイナーのsuuminさんからお声がけいただき、昨年8月から業務委託をスタートしました。本業では、SaaSのデザイナーをしており、管理画面のUIデザイン・機能開発の仕様決め・POと一緒にロードマップ作成といった業務を担当しています。
匿名パンダさん:前職ではUIデザイナーとしてクライアントワークを行っていましたが、現在は独立し、フリーランスのデザイナーとして、10Xともう1社の業務委託をしています。
去年の4月から業務委託を開始し、10XではUI周りのデザインからコーポレート周りのクリエイティブまでを広く担当しています。元同僚だったmaasaさんからお声がけいただいたことがきっかけです。
ーお二人が10Xで関わっている業務と、普段の業務時間について教えてください。
匿名ネコさん:10Xでの業務委託を開始して現在で半年ほどですが、一貫してあるパートナー企業向けのサービス開発に携わっており、主にはそのパートナー担当チームのPM・エンジニア等と一緒に働いています。デザインチーム全体としてのタスクもあるのですが、パートナー企業向けチームの開発を進める中で「これはデザインチームとして考える必要があるな」という論点をデザインチームに持ち帰り、検討を進めるような形です。
10Xの業務に割く時間は、1日に1〜3時間程度です。本業の時間調整がしやすいこともあり、昼間のミーティングに参加することもあります。
匿名パンダさん:私は業務開始当初は週1での勤務だったのですが、直近は水・木の2日間を作業日としています。稼働日以外もSlackは確認しているので、急ぎのタスクがあれば稼働しており、総計すると週に16時間程度は稼働しています。
UIデザインをメインにおきつつ、名刺の作成や、コーポレートロゴのパネル作成など、コーポレート関連のタスクも請けています。細かいボールを拾うのも好きなので、メインで働く人が拾えないボールを拾えるようにしており、それに対して「助かってるよ!」と言われると嬉しいです。
匿名パンダさんが以前作成された、10XとStailerのパネル
各個人の状況に合わせて、適切な関わり方を検討している
ー社内メンバーとの関わりについて教えていただけますか?
匿名ネコさん:今現在、私が関わっているパートナーの開発プロジェクトは、スプリント形式で行われています。週次でやることを決め、どんどん開発を進めていくスタイルですね。業務委託ではありますが、スプリントサイクルにしっかりと入り、伴走する形でプロジェクトに関わっています。仕様が決まってからデザインを依頼される、という形ではなく、PdM・BizDev・エンジニアといったメンバーと関わり自らキャッチアップしてデザイン業務を進めています。機能の仕様設計・仕様書の執筆・業務フロー検討など、UIデザイン以外の業務にも関わっています。
匿名パンダさん:私は匿名ネコさんさんとは動きかたがけっこう違いますね。私も、とあるパートナーのプロジェクトに参加しているのですが、具体的な修正要望が上がってきたタイミングで私のところに依頼が届く形にしてもらっています。その他コーポレート関連のタスクもやりつつなので、時間の限界もあり。
匿名ネコさん:プロジェクトの性質にもよりそうですね。私の担当するプロジェクトは、まだリリースまで時間があり、不確実性が高いフェーズなので職種を超えて一緒に検討することが多いです。リリース後は、より効率的に、スポットで関わることもできるのかもしれません。
匿名パンダさん:たしかに、社内でも色々なフェーズのプロジェクトが進行していますもんね。私の場合は、1パートナーの専任のデザイナーというわけではなく、稼働状況を見て様々なパートナーのデザインタスクを振ってもらっています。業務のマネジメントは正社員のデザイナーが行っていますが、その人がどういう状況にあるか、業務にどのくらいの時間を割けるかに応じて、ボリュームや適切な関わり方を相談しながら進めてくださっています。
匿名ネコさん:以前はパートナー案件の中で作ったデザインをデザインチームにレビューしてもらう、という形での関わりが主だったのですが、最近はデザインシステムなど、デザインチーム主体で動くことも増えてきましたね。
匿名パンダさん:デザインチームの人数も増えてきましたよね。一時期はmaasaさん1名でしたが、今年の1月からJさんが入社し、育休から復帰するメンバーもいるので、今後はデザインチーム内でのコミュニケーションが増えるのでは?と想像しています。経験豊富な方たちなので、困ったら壁打ちするなど、よい時間が増えていきそうで期待しています!
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10Xのデザイナーが 「机から離れてデザインするのが大事」と痛感した理由 | 株式会社10X
「“机から離れてデザインするのが大事”という言葉を、10Xで改めて痛感しています」そう話すのは、10Xデザインチームの山口真朝(@i_maasa)でした。 10Xが提供するネットスーパー立ち上げのためのプラットフォーム「Stailer」は、イトーヨーカドーをはじめ、フレスタやライフなどさまざまな小売・流通事業者へ提供しています。そんなStailerの“使いやすさ”を支えるデザインチームですが実はまだまだ小規模。 少人数な体制ながらも、10Xとしての意向はもちろん、パートナー企業の要望を汲み取った上で、パートナー、ユーザーのそれぞれのニーズの本質を追求して形にするデザインチーム。具体的にはどんな業務を、どんな想いで進めているのか、あるツイートをきっかけに話を聞いてみました。
https://10x.co.jp/blog/10xblog/designer_interview2022/
議論の芯はぶらさず、しかしロジックと感情どちらもを大事にする組織
ーデザインチームや10Xの雰囲気について教えてください。
匿名パンダさん:10Xはどの職種の方もスキルが高く、経験豊富で、安定感のあるメンバーが多いですね。柔軟だけど、芯があり、自然と「ついていきます!」と言いたくなる感じ。
匿名ネコさん:みなさんに共通して「建設的」というキーワードが思い浮かびます。
匿名パンダさん:そうですね。かといって、ロジカル一辺倒!という訳でもない。
匿名ネコさん:たしかに!議論の芯はぶらさずにコミュニケーションしつつ、ロジックだけではなく、感覚を大事にする人もいますよね。そこは人によって思考のスタイルは違います。しかし「そもそもの論点がずれる」ということが起きづらい。その点でどの方も安定感があると思います。私たちは業務委託としての関わり方なので、そもそもの論点がずれているような場合に、積極的に切り込むのは少し辛いこともあるんですよね。なので10Xではそういうことが起きないのがありがたいところです。
匿名パンダさん:あと、10Xは、柔らかい雰囲気の方が多いので、前提に立ち返るような議論をしたとしてもきちんとコミュニケーションもしてくれそうですね。
匿名ネコさん:確かに、10Xのメンバーは一貫してスタンスが柔らかい感じがありますね。業務委託として働く前は、もっとキリッとしたコミュニケーションが主かと思っていたので、良いギャップでした。
匿名パンダさん:たしかに、雑談ウェルカム感もありますよね!働きはじめる前は、10Xに対して「すでに強いメンバーが揃っているし、自分が力を発揮できる余地などないのでは?」という印象を持っていました。前職時代から知っていたsuuminさんとmaasaさんがいるなら、私がやれることなんてないでしょ!と(笑)ただ、誘ってもらって働き始めたら、デザイナーの数は足りていないし、デザインのタスクはまだまだたくさんあるし...。想像よりもずっと、関われる余地がありました。
メンバーの柔らかさも10Xの魅力!と語ってくれました
10Xの特性は、BizDevのプロダクト視点の高さ
ーその他に、10X組織全体に対して感じることはありますか?
匿名ネコさん:自分が今いる環境と10Xで、一番違うなと感じるのはBizDevの方のプロダクトに対する解像度の高さです。どういった課題のために、何をどう作るのか、ビジネス観点とプロダクト観点いずれもから検討した上でフィードバックしてくれています。サービス開発を行う上で、サービス的な要件・ビジネス上の要件が必ずしも合致しなかったり、はたまた実際に蓋あけてみないとわからない、みたいなことも起こりやすいと思うのですが、パートナーと対面し、物事を動かしているビジネスサイドの人がプロダクトの理解も深いのが、会社全体としてすごいところだと感じています。
10Xには「プロダクトを中心として事業を作り上げていく」という会社としてのカルチャーが共通しており、ビジネス上の視点を必ずプロダクトに還元していく、という思想を強く持っている会社だと感じます。そのため、土台が安定しており、的を射たコミュニケーションがなされ、きちんと課題が定義された中でデザインができているのかな、という感覚があります。今一緒に働いているBizDevの吉開さんをはじめとして、現場感を持ちながらも、パートナーにとって何が必要か・プロダクトにとっては何が必要か?ということを寄り添って考えてくれていますね。
匿名パンダさん:私はBizDevメンバーと直接やりとりする機会は少ないのですが、匿名ネコさんと同じ感想を持つ機会がありました。寄せられたイシューを見た時に、すごく納得感があるんですよね。BizDevの方とやり取りする際、仮説がふわっとしていたり、「確信は持てないが、一度実際にやってみて、実際の数字を見てみて改めて判断する」というような進め方をしたりすることも多いんです。しかし、10Xの場合は、仮説段階である程度芯が明確になっていることが多く、デザインを作ったり、機能追加の方針を考える上での納得感が高いです。
匿名ネコさん:10Xのメンバーはパートナーの元によく赴き、現場感を大事にしているので、そうした違いなのかもしれません。あとはそういった現場の知識がBizDevメンバーだけに偏ってるわけでもないんですよね。10Xでは「特定のチームの人たちしか、そのことを知らない」ということがそもそも少ないと思います。
匿名パンダさん:会議体やドキュメントなどを通じて、知識が共有されて広がっている感じがしますよね。
10Xでは、様々な職種のメンバーが現場に赴きインプットをしています
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日本全国のパートナーとタッグを組み、ネットスーパーやドラッグストアECなどの立ち上げを支援している10X。普段は全国からのリモートワークやオフィス中心で働いていますが、全国のパートナー企業の元へ赴くことも。 10Xでは、パートナーと対面するBizDev職をはじめとして、プロダクトマネージャーやエンジニアなど職種を超えた様々なメンバーが日本全国のパートナーの元へ出張しています! 最近の出張の様子を写真で教えていただきつつ、出張中のメンバーがパートナー先でどんなことをしているのか、聞いてきました!
https://10x.co.jp/blog/10xblog/businesstrip_2023/
Stailerは、toB / toCいずれもがビジネス要件として非常に重要
ー10Xのデザイン業務の特徴があれば教えてください。
匿名パンダさん:toB /oCいずれもに関われることは大きな特性だと思います。toB / toCどちらもに関わるサービスを展開する会社もあると思うのですが、デザイナーががっつり関わるのはtoC領域だけで、toB部分はエンジニアが機能開発している、みたいなことも多いですよね。
匿名ネコさん:10Xがやっている事業の性質上、toBの重要性も高いんですよね。実際にスーパーやドラッグストアの方が利用するので、エンジニアが管理画面を作って、それなりのクオリティのものを提供すればOK、という感じではない。ネットスーパーに必要な業務を入り込んで理解し、その業務を支援できるソフトウェアであることがビジネス要件として非常に大事なんですよね。
匿名パンダさん:そうですね。Stailerのスタッフアプリは、店舗スタッフや配送員がメインのユーザーなので、普段インターネットサービスにそこまで精通されていない方も含めて使われます。オペレーションと、ユーザビリティどちらもを大事にしていながらUIを検討しています。
匿名ネコさん:そして、StailerはToB側の機能も2つあるんですよね。1つはスタッフアプリで、もう1つは管理画面。その2つでも対象ユーザーが違うため、領域ごとに理解する難しさと面白さがあります。
匿名パンダさん:たしかに、都度都度インプットが必要で、プロジェクトに入るとなったら、「このサービスが使われる現場って…?」というところから学んでいます。
匿名ネコさん:私が本業で関わっているサービスだと、使い手となるユーザーのITリテラシーが高いことが多いんですよね。スタンダードなUIのお作法を守っていれば、それなりに使ってもらえる、という感じでしょうか。しかし、10Xの場合、Stailerを使う人の背景は様々で、スタッフアプリを使ってピッキング・パッキングをする方、管理画面を通じてスーパー運営に深く関わる方…、それぞれ持っている知識・前提となる背景やリテラシーがかなり違うので、それぞれの人に適用できるインターフェースでデザインを作ることがすごく大事です。特にスタッフアプリは、机上ではなく店舗で動きながら使うものなので、身体的な考慮など含めて作っており、作業しながらでも使いやすいフォントなどを採用しています。
10Xはスタッフアプリなど含む、ネットスーパーの運営に必要な全てのツールを開発しています
10Xのデザインチームは「スキルを発揮しつつ、新しい学びもある環境」
ー10Xに業務委託として関わる上でのモチベーションや葛藤はありますか?
匿名パンダさん:直近だとプロジェクトの進行速度が早く、自分の稼働時間上、完全にプロジェクトに伴走するのが難しいことはジレンマではあります。よりよい関わり方を模索しているところではあります。
匿名ネコさん:私の場合、案件の性質上、プロジェクトに伴走しないと、落としてしまう情報が増えてしまって、動きづらさも出てしまうんですよね。そうなると、本業との時間との制約やバランス感の調整は難しい部分ではあります。本業の方の勤務歴が長く、かつ時間の融通がしやすいのでバランスをとっていますが、そうではなかったらなかなか難しいですね。かといって、過程のインプットや、日々のコミュニケーションをきちんとやらないと10Xの期待値に沿わない、というのはあると思います。
匿名パンダさん:いわゆる「副業」的な感じではないかもしれませんね。
匿名ネコさん:そうですね。10Xの場合は副業というより、稼働時間の違う本業が2つある感じかも。自分の生活配分の中から時間・気力などのリソースをけっこう割いています。私は自分の仕事の質を高めたい、デザイナーとしてのレベルを上げたい!と考えて、10Xの副業に取り組んでいるので、こうした働き方をあえて選んでいます。実際、10Xの仕様書や、デザインの質を知り、自分の仕事のやり方に還元している面もあります。
匿名パンダさん:たしかに、業務委託としての関わりだとしても、10Xの仕事は学びがあるところも嬉しいです。基本的な論点はきちんと抑えられつつ、その上で「よろしくね!」と任せてもらえることも多いので、きちんと自分の思考力も鍛えられるというか。業務委託ではありますが、自分の積み上げたスキルを発揮しつつ、新しい学びもありつつ、という塩梅がちょうどいいです。
あと家族や友人知人など、身近な人にネットスーパーという生活の根幹に関わるサービスを使ってもらえるというのは取り組みがいがあります!
ーお二人とも、ありがとうございました!
10Xでは現在、デザイナー(正社員)を募集しています。日本国内どこからでも働くことが可能です。興味のある方はぜひご応募・またはカジュアル面談へお申し込みください!